寸法
縦 6.8 × 横 1.9 × 高さ 6.6 cm/縦 9.3 × 横 2.5 × 高さ 5.1 cm

本作品は、明治時代に制作された重香箱で、被せを備えた比較的珍しい作例です。当時、香箱は広く用いられていましたが、被せ付きのものは限られた上質品にのみ見られます。香箱本体には研ぎ出し蒔絵が施され、荻や芒の文様を四面にわたり丁寧に描写。落ち着いた中にも季節感を感じさせる意匠となっています。被せ部分には高蒔絵による梅花文などを配し、立体感と華やかさを添えています。全体として装飾性と品格のバランスが良く、明治蒔絵の技術と美意識を伝える魅力的な作品です。